法面工事とは

最近大雨等で山が崩落したりして民家などに大きな被害が出たりしています。
それを防ぐ工事を行っています。どのような工法を選定するかは土壌硬度や法面の角度、用途によって選定します。
ご紹介する工法は代表例です。簡単な選定方法を列記いたします。ご参考にしてください。

土壌調査

※ 写真をクリックすると拡大します。

現状の法面のpHや硬度(土の硬さ)を測定し、適切な工法を提案します。

種子散布工

※ 写真をクリックすると拡大します。

法面に種子吹付を行い、植物の根を張る力で法面の崩壊を防ぐ工事です。また植生ネット張工と併用することで効果が上がります。この工法は一度に広範囲の緑化を急速に進めるときに適します

繊維ネット張工

※ 写真をクリックすると拡大します。

法面に樹脂製ネットを張り、小さな落石を防止する工事です。この工法は道路の保全とU字溝の排水を妨げないようにすることが主な目的です。種子散布工と併用することで法面保護効果が上がります。
また種子散布工のみでは防げなかった凍上融解(冬季に霜が立つことによる崩壊)による崩落を防ぎます。一方転石が大きい法面には向きません。

客土吹付工

※ 写真をクリックすると拡大します。

腐葉土を種子と混合し法面に吹付する工法です。
この工法は法面の土質によって吹付する土の厚みを変更します。
また土壌硬度(法面の土の硬さ)が高くても施工可能です。さらに狭小地での作業も可能です。そして、ラス張工植生ネット張工とも併用可能です。
ただし、法面の高さが高い現場には厚層基材吹付工となります。

厚層基材吹付工

※ 写真をクリックすると拡大します。

吹付するための水を使用せず、高圧で堆肥を吹き付ける工法です。特に土壌硬度の値が高いところで採用します。
特徴として、法面が風化している箇所でも施工が可能です。さらに施工直後に降雨があっても崩落しにくいことも長所です。またラス張工とも併用可能です。
ただし、現場が硬岩の場合は法面保護効果が下がります。さらに施工時には厚層基材吹付用の機械を置く広いスペースが必要となります

ラス張工

※ 写真をクリックすると拡大します。

メッキ保護してある金網を法面に張り付けすることで落石を防止する工法です。法面の土質によって客土吹付またはモルタル吹付工事を併用します。
特徴としては、植生ネット張工では防げなかった、大きな転石の崩落危険性を減らします。
ただし、草刈機を使用して管理を行うところ、塩害の恐れがある海の近くには向きません。

モルタル吹付工

※ 写真をクリックすると拡大します。

モルタルを法面に吹付する工法です。特に崩落しやすい現場などに適します。
また現状の法面が岩盤等で植生の難しい現場に施工します。
法面の状況によりラス張工と併用したり、P式落石防止網工と併せて施工したりします。
この工法は落石や崩落の危険性は少なくなりますが、モルタルを吹き付けての作業となるため美観に劣ります。

防草シート張工

※ 写真をクリックすると拡大します。

主には雑草を生やさないようにする為の工法です。草刈等での手間を減らし管理がしやすくなります。 また、草木や花なんかを綺麗に植生させる場合に雑草を排除することにも適用できます。

P式落下防止網工

※ 写真をクリックすると拡大します。

この法面から少し浮かせて金網を施工することにより、大きな落石などが道路に出ないようにする工法です。施工法面よりさらに高い上部からの落石も金網内に収めることが出来ます。
そして、法面土質によりモルタル吹付工と併用も出来ます。
ただ大型の転石(1m以上)が落石してくる場合には流出を防ぐことができないことがあります。

肥料袋付マット張工

※ 写真をクリックすると拡大します。

この工法は種子と肥料を付帯したマットを法面に張り付ける工法です。
目的の植生を行い、雑草を生やさないようにする為の工事です。また平面地や狭小地での施工も可能です。さらに多様な現場に合わせて製品を選定することにより様々な品種で施工が可能です。
ただし手作業で作業を行うため、大規模に施工する場合、機械施工より割高となります。

植生マット工

※ 写真をクリックすると拡大します。

法面に樹脂製ネットを張り落石を防ぐ工事です。道路の保全とU字溝の通水を妨げないようにすることが主な目的です。
種子吹付工と併用することで法面保護効果が上がります。
種子吹付工のみでは防げなかった凍上融解(冬季に霜が立つことによる崩壊)による崩落を防ぎます。
その一方転石が大きい法面には向きません。